Carl Haslinger
(1816年6月11日 - 1868年12月26日)
Österreichische Nationalbibliothek より 加工・転載
カール・ハスリンガー(Carl Haslinger, 1816-1868)は、オーストリアのピアニスト・作曲家。音楽出版業者として著名なトビアス・ハスリンガー(Tobias Haslinger, 1783-1842)の息子としてウィーンに生まれる。父から音楽の手ほどきを受けた後、チェルニーにピアノ、ザイフリートに作曲を師事。1842年に父が死去すると、その出版事業を引き継いだ。
ハスリンガーは、30年間に亘って、たびたび夜会を主催したが、そこには国内外の傑出した音楽家たちが集い、古今の優れた作品が聴衆に披露された。エルンスト・パウアーによれば、「ハスリンガーは、ウィーンの最も腕利きの音楽家の一人であり、若い芸術家たちの友人やパトロンであり、生来の親切さや喜ばしい愛想のよさによって広く愛されていた」という。
彼の死後、出版事業は未亡人によって引き継がれたが、1875年に当時ロベルト・リーナウ(Robert Lienau, 1838-1920)の運営下にあったベルリンのシュレジンガー社に買収されている。
ハスリンガーは、作曲家として様々なジャンルの作品を残している。歌劇《ワンダ, カリフォルニアの娘 Wanda, das Mädchen von Californien》、シラーの詩によるカンタータ《鐘 Die Glocke》(Op.42)、交響カンタータ《ナポレオン Napoleon》、ピアノ三重奏曲(Op.36)、ヴァイオリンソナタ(Op.35)、チェロソナタ(Op.39)、ピアノと管弦楽のための序奏と変奏曲とロンド《ライン川の旅 Voyage sur le Rhin》(Op.1)、歌曲、多数のピアノ小品などがある。
- E. Pauer 『A dictionary of pianists and composers for the pianoforte』 p.46
作曲家名の別表記: | Charles Haslinger |
作品番号 | タイトル |
Op.102 |
2つの情景
2 Scenen |